パミールハイウェイ・ジャランディーで温泉とキャラバンを楽しむ②
2018.8.19
パミールハイウェイ・ジャランディーで温泉とキャラバンを楽しむ②
眠りから目覚めたヒョジョン、朝温泉に入ってすごくここが気に入ったようだった。
私も朝風呂をかなり堪能し、どうせホーログ戻ってもやることないしな~と思って延泊を決めた
中心地にいくため道を歩いていると、後ろから来た車が目の前で止まった。
クーダ?(どこいくの?)セントル(中心地だよ)
乗ってけ!の合図。
前の席には可愛い少年が2人乗っていた。
車は少し離れたセンターと呼ばれるところのショップの前に止まった。ちっか!1分走ってないわ。そしてなんと彼は、私達が目指していた場所のオーナーだったのだ!
延泊することを決めたので食料調達(と言っても物資は限られていてスナックとかインスタントラーメン)をしたかったのだ。さらに彼はホームステイもしているという。一泊二食付きシャワーなしで100ソモニ(となりにはサナトリウムがあって温泉に入れると思われる)。
あるやん!ホームステイ!!探してたの多分これだ!
帰り道も歩いていたら後ろから追いかけてわざわざ宿まで送ってくれた。優しいなぁ。
宿の裏にある名もなき山のトレイルを軽ハイキングする。
小川が山から流れていて、その水源まで行きたかった。
3600mから登るのは結構しんどいかと思ったけど、ここ数日で高度順応できていたのかあまり苦しまずにゆっくりと歩けた。
途中で若い男の人たちが犬を連れて私達を抜かしていった。
彼らは途中で休み休みあがっていたため、あるポイントで歩調が重なる。
チャイ飲んでく?と嬉しいお誘い!
でもこんな山の中腹のどこでだろう?と思っていたら、しばらくしてヤギやロバ、土石で作られた囲いが見えてくる。
彼らはキャラバー二だったのだ!
小屋の中から犬が何匹かお出迎え。みんな懐こくて撫でさせてくれる。
囲いの中にはヤギやら羊やらがひしめいていた。一匹志村けんのおばあさんに扮した時みたいな声のヤギがいてジワジワ笑わせてくる。
小屋には合計で6人のキャラバーニがいた。
あがりに通され、チャイとナン、マカロニやフルーツを出してくれる。こんな山奥で貴重な資源だろうに。チェリーが冷え冷えでとても美味しかった。小屋は土で出来ているので常に砂埃が舞っている状態なのだが、気にならないくらい面白い空間だった。
そのうちキャラバーニ達は賭けポーカーをしだした。その様子が面白くって、ずっと笑っていた。
30分ほどお世話になってから、さらに奥を目指す。
4150mに達したところでキリがないのでゴールにした。
私達の見立てでは、はじめに見えていた丘を越えていけばその奥にある違う風景がみえることを期待して選んだ道だけど、行っても行っても丘ばかり。丘しかない。それでも雲ひとつない快晴の山行だった。
帰り道、キャラバーニの小屋の前を通るとちょうど仕事に戻るとこらしく、一緒に麓まで下りることとなった。
おじさんたちはヤギ4匹にだけ名前をつけていて、ペットのように可愛がっていた。
他の動物たちは名前がなく、近くにいたロバはただの道具なんだろう。
このロバすごく大人しくて、匂いを嗅がせたら普通に触らせてくれた、かわいい。
ちなみにヤギも好奇心旺盛だしとても可愛いから撫でてたんだけど、手がめっちゃ獣臭くなった(このあと羊にも触って私の手は野獣化した)。
ハイジとかオンジとかペータとか絶対臭いと思う。よく草原転がってるけど、実際はうんこだらけだろうなーとか、オンジの白パンも間違いなく獣臭しそうだし、きっとナンみたくかったくなっちゃうんだろうなーとか、夢のないことを考えていた。
(ちなみにチャイをいただいた小屋も鼻が慣れて効かなくなってただけで結構動物の匂いはしてたので、宿に戻ってから自分の髪の毛から羊のにおいが漂ってきてびっくりした。)
キャラバーニの生活を垣間見れてとても楽しかった!
キャラバーニたちは慣れているのでどんどん山を羊や山羊を誘導して降りていく。途中彼らの民族歌を聞く機会があって、このパミール高原を歩いていることを改めて感じることができた。
彼らもすごく陽気で優しく、危なそうな道や渡渉が難しそうなところは、わざわざ私達が辿り着くのを待っていてくれたりした。ありがたいな~
帰ってからの温泉はとっても気持ちよかった。