パキスタン17 シムシャールでクッチを見よう2
パキスタン17 シムシャールでクッチを見よう2
2018.10.13~18
朝目覚めて外を見て感動。ポプラが黄色だー!!!
これをカリマバード で見たかったんだー!そして気づく、ここまで気温が下がらないと紅葉は進まないのだと。(体感0℃)
今日は青空が広がり天気も良く、朝から村歩きをした。
完全に色が変わっているわけではないので、黄色や黄緑、赤やオレンジの木々、白く雪化粧した黒い山肌、青い空とカラフルな光景が目の前に広がる。そこいら中に放たれている牛や羊と山羊が草を食み、聞こえるのは鳥の声だけ。そんな中を散歩したりぼーっと本を読む最高に贅沢な時間を過ごした。
どこでも子供たちはかわいいよ
ランチを作るのに立ち会ったけど、シンプルなのに美味しいのは素材がいいからだった。お芋と人参は特に美味しく、味付けはカレー粉のみ。パキのカレー粉はいろんなスパイスが入っていてとても美味しい。
またここは標高が高いので圧力鍋を使う。圧力鍋の偉大さを知る。
そしてこれ、ストーブね!ここで暖をとりながら料理したり談笑したりするのだ。おうちが小さいのは早く部屋を暖めるため。
学校を訪問したときにクッチから電話きたからもう間もなくくるよ!と先生が教えてくれた。
てか電話て!電波入るのか!文明の利器はすごいなぁ。
クッチクッチ言ってるけど何か説明すると、夏の間パミール高原(パキスタンのパミール高原でタジキスタンではない。中国との国境近く)で、夏に中国近くの高原を上がってくるヤクと4~5ヶ月生活し、ミルクなどとり、秋になり大人ヤクが麓に戻るとき、仔ヤクを回収して村へ戻ってくるのがクッチ。仔ヤクは過酷な自然環境の中冬を越すのがかなり難しいらしく、村で人がお世話をしてある程度育てたら次の夏に再び人とパミール高原を目指し、そこで野生に戻るのだという。
クッチはmigrationという意味があり、人と動物が移動する。
15日は何組か降りて来て立ち会えた。長く離れていた家族が迎えに来たり、子どもたちがお父さんお母さんに、妻が夫に会えて、その顔には嬉しそうな笑顔が浮かんでいる。
クッチの人の格好は本当に大変な道のりと生活だったと思わせる。1人女性のクッチと話してて、足元を見るとマムートの登山靴。いい靴だ!やっぱり靴は大事なんだなぁ。
ヤクのグループも、2つほどみれた。ヤクは力がすごく強いので男性が誘導にあたる。途中駆け出したヤクを必死に捕まえるその姿や西部劇のような激しさ。
そのヤク、中国のタシュクルガンで食べられるけど牛みたいで美味しかったんだよな。
その間西遊旅行のツアーの方と出会い、情報を共有いただけてありがたかった。
帰り道にシムシャールのクッチに12年ぶりにイスラマバードから来たという男の子と会った。昔は村総出でクッチを出迎えてもっと盛り上がっていたけど、今は村人はそこまで迎えに行かないし、来てみたら日本人だらけでびっくりした、とショックを受けていた。
そうよね、期待して行ったら誰お前ら?だよね。
時代の変化によって文化も変わって行くのは仕方ないことだけど、彼の反応や表情からは寂しさを感じた。
夜は宿のオーナーさん宅へ暖をとりにお邪魔した。奥さんと姪っ子さんがいて、女3人で居心地のいい時間を共有できた。オーナーさんの家はおじいちゃんおばあちゃんのお家のような雰囲気で、チャイを作ってくれてついつい長居してしまう場所だった。