チベット仏教に触れる ラプラン寺
チベット仏教に触れる ラプラン寺
2018.10.24~27
敦煌からの、タバコ臭くて寝づらかった寝台列車から解放されてたどり着いた蘭州。
3ヶ月ぶり!キルギスぶり!まさしさんと合流!!ここから日本まで1週間一緒に旅します。そしてもう私はこの地区を知っている彼について行くだけ…考えることを放棄しました。
バスターミナルへすぐ移動して目指すは夏河。ここはラプラン寺があり、チベット仏教に触れることができるのだ!!
バスに揺られ3時間ちょい、たどり着いた町にはお坊さんやチベット民族のお洋服を着た人や回族の人が。
ここはまだ漢族の入植が進んでおらず、とても静かで平和でのどか。そして看板にはチベット文字。
ついた瞬間に好きになった。
まさしさんに、お坊さんと目が合ったら手を合わせるか両手の平を上に向けて挨拶することを学び、実践するとニコッと微笑んでくれた。嬉しい!
町もそんなに高い建物がなく、標高が高いので雲の距離が近く感じる。
見て!チベットのお洋服。女性のベルトは珊瑚を使っているみたい。黒いお洋服に珊瑚の赤や翡翠の緑がよく映える。髪は長い三つ編みにして後ろで1つにまとめてる。
どことなーく、カラーシャに共通点を見つけて、関係性があるのか調べたくなった。
ここはとても親日で、私たちが話してる言葉や態度を見て、どこから来たの?日本人?と聞いてくれたり、私の拙い中国語を根気よく理解してくれようとしたりする。
(このおばちゃんと仲良くなって最後ヨーグルトもらった)
コミュニケーションを取るのがとても楽しかった。
特にお寺では、本当は撮影禁止のところや入れないところも、日本人だとわかると撮っていいよ~入っていいよ~と招き入れてくれる。
なぜこんなにここのお坊さんや信者の人が親日なのか、これは日本仏教がチベット仏教と近いことと、チベット仏教が迫害されていた時にそれに強く抵抗し守ろうと動いたのが日本仏教協会だったことが大きいのだという。
今回は私1人ではなく、合流した仏教の専門家・Masashi氏がたくさん解説してくれるので理解がとても深まった。知らないことばかりだ!ありがとうございました。
(砂埃を叩く図)
ラプラン寺はとても静かで、風が吹くたび鉦の音がカランカランと鳴り、裳がシュルシュルと揺れ、それはとても神秘的な光景だった。
ロウソクはヤクのバターを使っているので、お堂の中は発酵バターやチーズのようなにおいがしている。
これはマニコロと言って、一回まわすとお経を一回読んだこととなり、これを信者の人はラプラン寺の周りに沿って進む。
また、ストゥーパを時計回りにみんな歩いたり、五体投地というやり方でお祈りをする。
本堂で行われるお昼の読経の時間に立ち会うことができた。中には沢山のお坊さんが座って修行しており、また入ってすぐの場所にすごく位の高いお坊さんが座られていた。
そして今回のハイライト!
翌日、印経院という、木版にチベット語でかかれたお経が収められた建物がたまたま開いていたので覗いていたら、中にいたお坊さんに入っていいよと言われたので足を踏み入れた。
どこから来たか聞かれたので日本だと答えると、はじめ渋っていた写真撮影にも、おージャパン?なら写真オッケー。と、許可を出してくれたのだ!
(大切に保管されていて晒すものではないので写真は公開しないけど、かなり広い保管場所に大量の木版が並んでいた)
さ!ら!に!そのお坊さん、印刷所まで案内してくれたー!そんな内部まで入っていいの…??
中には沢山お経が手作業で半紙にすられていた。みんな真剣に、でもたまに目が合えばニコニコと、熱心に取り組んでいた。
本来なら絶対に立ち会えない、特別な体験だった。
あの瞬間を忘れることは絶対にないだろう。
実は初日にこの刷ったお経を頂けることを知って、ぜひ手に入れたいと思っていたのだ。
それがこちら。
かっこいいーー!!!!
ここでも、印経院で私達を受け入れてくれたお坊さんがお世話してくれた。
ありがとうございました。
ここは回族もいて、ムスリムのモスクもあるんだけど、ミナレットはこんな感じ。
中国でモスクやミナレットをもつためには中華っぽくする必要があったり、文化が融合してこの形になったらしい。
みんなが平和に暮らしているここラプラン。
だけどあと数年後には漢族の入植が始まる予兆は現在の建設状況をみれば分かるし、すでに1年でだいぶ変化しているらしく、この素朴な雰囲気や景色が失われてしまわないか、とても心配。
とっても居心地がよかったし、また絶対きたい。
もっともっと深く知るために、今度はチベット文字の知識をつけてこようと思った。